好きって言えない。
好きって言えない。
恋なんていつ始まるか分からない。
だから、難しい。
その恋の始まるタイミング。
アタシはこのさきどうすればいいのかが分からない。
こんな風に思うのは、隣にいるのがあいつだから。
「ん~…起きてたの、澪?」
寝ぼけた顔で、着替えてるアタシを見てくる。
なんて間が悪い。
起きる前に帰ろうとしてたのに。
「…もう少し寝てれば?
昨日徹夜だったんでしょ」
トン、と軽く彼の体を押すと、そのままベッドに戻っていった。
ニヤニヤと笑う彼に少しあきれる。
これかり彼が言う言葉もすることも分かる。
だけどアタシは、それを拒むんだ。