ドライガール
陶冶は何を望むのだろう。外皮を一枚一枚千切り取るように、彼は低い声で私の名前を呼んだ。

温かい温もりと共に、彼が私の中に入り込んでくる。

それから暗い沈黙がやってくる。

「人は愛なしでは生きていけないよ」

彼は、暗い闇の中で言った。

「愛は、きっと、君自身が探しているものだ」

「そうだろ」と、彼は呟き、自分の両手を眺めた。
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