いつか昔の恋の唄―Last message―(仮)


そして、細い指で目を軽くコシコシ、と擦る。


「春陽さん……?」


「うん?そうだけど……着いたよ?」


「ふぇ?……あれ?スーパー…。」


「スーパー…で良かったよね?」



…そう聞き直すと、思い出したような顔をして、



「あっ!!そうでしたよね!…寝ちゃってごめんなさい……。」

……そう言うから、


「いいよ?…行こっか。」

…そう、返す。



さっき、少しは縮まったような気がした距離も再び、


…いや、更に開いたように感じられた……。
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