いつか昔の恋の唄―Last message―(仮)
暫く俺は、何も言えなかった。
一体、雪葉はどんな気持ちでそれをしていたんだろう。
病院にいるよりリスクははるかに高いと思うのに……。
余程暗い顔をしていたのか、
「春陽がそんな顔しなくてもいいよ?」
と、雪葉が笑いかけてくる。
「ごめん……。」
「でも、病気が分かってからもう15年近く経ってるんだよ?
凄くない?
15年は無理って言われてたのにさっ!」