いつか昔の恋の唄―Last message―(仮)
「よしっ。こんなもんだろ。」
片付いた部屋を見渡す。
ここまで長かったな……。
しみじみ思いながら、一番近い湊の部屋へ向かう。
コンコン。
「んー?誰ー?」
部屋からはすごく呑気な愛希の声が聞こえた。
……人の苦労も知れ!
それは口には出さずに、言う。
「あー、俺。片付け終わったからさ。」
「春陽かー。どーぞー。」
「どーぞーじゃないだろ。準備とかは無いのかよ?」
「今やってるからどーぞーなんだろうがっ!!」
ガチャ!!
……勢いよくドアが開く。