いつか昔の恋の唄―Last message―(仮)


そんな何故か重たい空気の中、沈黙を無くす為、ドアを開ける。




冷たい風が入り込む。

息が白い。



「寒……ッ。」

彼女が、声を漏らす。



二人とも、思わず下を向いていた。


そして、顔を上げる。




廊下から見える夜空には、銀色に輝く無数の点が散らばっている―――……。




「星……!!」

そう、無邪気な声を隣で上げている彼女。



空で光るそれは、いつもより輝きを増しているように思えた……。


< 63 / 226 >

この作品をシェア

pagetop