いつか昔の恋の唄―Last message―(仮)
そんな何故か重たい空気の中、沈黙を無くす為、ドアを開ける。
冷たい風が入り込む。
息が白い。
「寒……ッ。」
彼女が、声を漏らす。
二人とも、思わず下を向いていた。
そして、顔を上げる。
廊下から見える夜空には、銀色に輝く無数の点が散らばっている―――……。
「星……!!」
そう、無邪気な声を隣で上げている彼女。
空で光るそれは、いつもより輝きを増しているように思えた……。