いつか昔の恋の唄―Last message―(仮)
*8*
「……あんなに笑うなんて、酷いです。」
助手席の彼女は、頬を少し膨らませて、不機嫌そうにしている。
「ごめんって…。」
さっきいたコンビニは、もう影も見えないくらいに遠ざかっていた。
「雪葉ちゃんは何処に行きたいの?」
少し空気を変えるために、聞く。
「えっと…。」
その問いに、彼女は少し口を濁らせた……。