今度はあなたからプロポーズして
病院…………(留美と賢三)
病院に着くと、
すでにストレッチャーを準備した
看護士達が待ち構えていて、
救急車が到着するやいなや、
駆け足で賢三を中へ運んでいく。
その中のベテランの看護士が、
「あれ、村上さん?
やっぱり村上さんだわ、
大丈夫だから、頑張って!」
と運びながら声を掛けている。
どうやら、賢三を
知っているようだった。
留美はパスケースに入っていた
とはいえ、
指定した病院が
間違いではなかったことに
一応、安心した。
だが、看護士達の急ぎようが
留美の緊張感を更に高めていく。
ただただ祈ることしかできず、
留美も一緒になって
「頑張って」と叫び続けていた。
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