今度はあなたからプロポーズして









しばらくすると、
先ほどのベテランの看護士が
カーテンを開けて部屋から
出てきた。






「大丈夫なんですか?」






留美がハッと立ち上がって訊くと






「あ、あら、あなた、さっき…」






と言いかけて、






「村上さんなら、大丈夫よ。
 心臓の発作持ちなんだけど、
 今は治まって寝てるわ」





と事務口調で淡々と話した。






「大丈夫なんですね!
 あ~、よかった~~。」





留美はホッと胸を撫で下ろした。






何かあったのでは、
ご家族に申し訳がない…






遅くまで付き合わせたのは
自分のせいなのだから…








ホッとしている留美に
ベテランの看護士は
疑いの眼差しを向けた。










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