今度はあなたからプロポーズして
プレゼント…(賢三と春江)
しばらくすると
今度はパッチリと目を開けて
賢三がキョロキョロしている。
「留美です。
わかりますか?
今日、食事をご馳走になった…
留美です…」
意識を確認するように
留美は経緯を交えながら訊いた。
「ん?…留美…さん?
あ……あ~、留美さんか。
何で留美さんがおるんじゃ?
ん!?…ここは…どこかの?」
賢三は記憶が一部飛んでいるらし
かった。
「ここは病院です…
駅で別れた後、
村上さんが急に倒れて…」
「あ?そうか…それで留美さんが
ここへ連れてきてくれたのか…
そりゃ、済まない事をした。」
賢三は致し方無いとは言いつつも
何とも申し訳なさそうに詫びた。
「いえ、わたしは何も…
でも大したことないようだから
よかったわ!」
と賢三を安心させるように
留美は努めて明るく微笑んだ。
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