今度はあなたからプロポーズして









「お前は交通事故に遭って、
 3日間も眠っておったんじゃ」





涙を拭うと、
今のこの状況を簡単に説明した。





「えっ!?…交通事故??

 ああ……そうだったの……

 心配かけて、ごめんなさい…」





そう言うと、春江は両肘を立てて
体を起こそうとしたが、
まだ力が入らずにひっくり返った。




元から春江は体を動かしてないと
落ち着かない性格での。





「起き上がらんでいいっ

 今は安静にするのが一番じゃ。

 しばらくはゆっくり寝ておれ」





とそうわしが無理にでも宥めると
それでも春江は申し訳なさそうに
また横になったが、





立とうとした一瞬に見えたのか
壁に描かれた絵を見たいと、
枕を立ててしばらく眺めていた。








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