今度はあなたからプロポーズして
ありったけの声を張り上げると
留美の心が澄みきった空のように
晴れていく。
これでいいんだよね?
結果じゃない…
私は私を信じれたんだから…
目の前の水平線はどこまでも
続いているように思えた。
その先には…
二人の未来には…何もないのかも
しれない。
でも、今…
この決断をした自分を讃えたい。
そして
恭一の返事を信じたい。
そして何より
二人の未来がまだ続いていくのだ
と信じたい。
だって
私の一番大事な人なのだから…
木の柵を握りしめて恭一を待った。
だが、恭一はまだ返事をしない。
(恭一……)
(恭一……やっぱりダメなの?)
留美が諦めかけて
目を閉じたその時だった。
突然吹いた強風に
留美の髪が煽られて乱れた。
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