今度はあなたからプロポーズして
「俺もお前が一番大事なんだ」
「なら、もっと早く言ってよ」
「ごめん…な」
「ほんと優柔不断なんだから…」
涙声の嬉しい喧嘩は潮風に乗って
海の彼方に消えていった。
留美は恭一の腕の中でクルッと
振り返ると
お互いの気持ちを確かめ合うよう
何度も何度も唇を重ねあった。
唇を離すと、恭一を見つめながら、
留美は、
「1つだけ約束して欲しいことが
あるの」
と言って、微笑んだ。
F I N