ラブ★シックネス
思わず、黙る。
黙ることしかできない。
だって、普段は一切感情を見せないアイツの肩が、苦しげに揺れていたから。
「…っみんな俺のことなんか、好きじゃないんだよ。」
『……っ。』
「だって、女の子はみんな、俺以外の大切な誰かが、本当は存在するから。」
『……。』
「ちゃんとした“俺”を、見てもらったことなんか一度もない。」
そんなアイツの声は、今にも壊れてしまいそうなくらい、途切れ途切れで。
見てるだけでも絞んでしまいそうなくらい、頼りなくって。