ラブ★シックネス



…ったくアイツは、あたしのことを犬とか猫とか、そこら辺の動物だと思ってるんじゃないだろうか。


まるで芸が成功した犬にご褒美をあげてるみたいに、あたしの髪を撫でやがって。



なんとなくムカついたあたしは、アイツの手を自分の髪から振り払う。

…なんだか鼓動が、ハヤい。



「…みぃちゃんたら、別に振り払わなくてもいいじゃん~。」

『うざい。きしょいから触るな!』



―…よりいっそう、わからなくなっているの。


ガードを固くしたかのように、アイツの笑顔はより一層晴れやかで。



あたしを遠ざけてるようで、怖い。



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