ラブ★シックネス
「みぃちゃん?」
あたしが黙ってしまったのを見て、「訳せないの?」と言わんばかりに、ワークを覗き込んでくるアイツ。
無言で動かないあたしをチラッと見たあと、問題文を読んで、止まる。
「…これは。」
If you had been mine,I would not have said “goodbye”
…なんの変哲もない、普通の問題文。
それなのになんで、こんなにも引きつけられたように動けなくなるの?
「…、これは、“あなたが僕のものだったら、さよならなんて言わなかったのに”
…そんな文だね。」
―…そんなの、わかってるよ。