ラブ★シックネス
「みぃちゃん。」
アイツがもう一度、優しい声であたしの名前を呼ぶ。
ゆっくりと、大切に。
あたしを慈しむように。あたしをなだめるように、あたしの髪に触れようとする。
『…いやっ!』
―…あたしはその手を、思いっきり振り払ったんだ。
「……っ」
『もう、止めて!』
アイツが叩かれたところを手のひらでさすりながら、顔を歪めてる。
そんなの、知らない。
そんな姿、見たくない。
アイツの痛そうな顔、見たくない。