ラブ★シックネス
『あたしがアンタに惚れるわけないじゃん。』
そう言って、あたしはポンって、道の隅にあった小石を遠くに蹴飛ばす。
小さかったその石は、コロコロと坂道を転ぶように落ちていった。
…しかも、岩に当たって止まっちゃったし。
「そう?案外ポロッといくと思うよ、みぃちゃんみたいな強気な子は。」
そう言いながら、すれ違った女の子と手を振り合うあたり、アイツは本気ではないのだろう。
目線は女の子の方を向きながら、口先だけで答えられる。