ラブ★シックネス
そう言って、あたしが颯の肩に掴みかかった時。
―…その手は、宙に舞った。
『……っ』
だけどそれは、颯があたしを避けたとか、そんなんじゃなくて。
体を乗り出そうとしたあたしの腕を、何者かによって引き止められたから。
仕方なく後ろを振り向くと…、…担任。
『…なんですか、先生。』
今、大事な場面だったんですけど。
もう帰りのHR後の放課後だし。
颯がまだいたのは、女の子とのお喋りが長引いてるからであって。
颯がいつ帰ってしまっても、可笑しくない状況。