ラブ★シックネス
『…っ、颯、見て見て!再テスト合格だったよ!』
すっかり気まずさなんて忘れ、後ろにいるはずの颯に話しかけようとしたあたし。
―…だけど、颯はそこにいなかったんだ。
『…あれ…?』
なんで?
なんで、いないの?
さっきまで一緒にいたはずの、女の子たちはまだ教室で喋ってるのに。
いつもの颯だったら、女の子を置いて帰るなんて、有り得ないのに。
…突然さっきまでの気まずさを取り戻し、なんだか胸騒ぎを覚えるあたし。