ラブ★シックネス
⇒さようならは、突然に
―…必死に、学校から颯の家へと駆け抜けた。
急がないと、きっと颯は消える。
先生は“明日の便で”…なんて言ってたけれど。
きっと、それは嘘。
颯は気まぐれで予定を変換して、1人で勝手に旅立っちゃうような…。
…少なくともあたしが知ってる颯は、そういう奴だ。
『……っ』
一生懸命地面を踏みしめて、見えてきたあたしの家と颯の家。
視線を邪魔するかのように乱れる前髪を掻き上げながら、あたしはひとつの影を捉える。