ラブ★シックネス
後ろを振り向き、当たり前のように覗かせるのは、アイツの姿。
ワックスでいじられた焦げ茶色の髪に、適度な白さの肌。
そこらのアイドルも顔負けの顔立ちに、だぼっと着こなされたグレーのカーディガンを着ている。
…そんなアイツが、人懐っこい笑顔で微笑んでいたんだ。
「さっすが、みぃちゃん!良く俺が犯人だとわかったね!」
『わかるに決まってるでしょーが!』
だって、位置的に考えて、あたしの椅子を引けるのは颯しか有り得ないじゃん。
余裕綽々なアイツに、あたしはまたペースを崩される。