ラブ★シックネス
「もぉ~、みぃちゃん。呼びかけても全然起きないから。
俺、死んじゃったのかと思ったじゃん。」
『死んでるわけないでしょうが!』
勝手にあたしを、殺さないでいただきたい。
あまりにも非現実なことを、アイツは笑顔を崩さずに、真面目なトーンで言い放つから。
思わず、跳び蹴りしてやろうかと思った。
「なら、よかった。」
…でも、跳び蹴りしようとした足を、徐々に引っ込めていく。
一瞬だけアイツの表情に飲み込まれたように、息が止まって。
どす黒いような塊が詰まった喉は、言葉が出せなくなったの。