あにばーさりー ばーすでい
「わ、キョウ!いや、全然大丈夫」
「なんでそんなびっくりするんだよ、血が出てる。保健室行くぞ」
アキにまで驚かれた。
まぁ、この際それは気にしないでおくか。
軽くアキを抱っこすると、
俺は保健室への道を歩き始める。
ーーこの時ちょっと、
ユキナの視線が痛かったようなそうでもないような
ま、いっか
と、驚いたように俺を見るアキの視線。
「ちょ、いいってば!あたし歩けるからさっ」
アキは真っ赤になった顔で
必死にキョウから逃れようとしていた。
つーか・・・
「お前さ・・何食ってんの?」
じたばたと暴れる女の言葉はもはや頭には届いていない。
こいつ、軽すぎ
中身、綿しか詰まってないんじゃね?
「な、なんで?今日はメロンパン食べたけど・・・ってゆうか!
おろしてよ」
「あ、ついたついた」
あまりに暴れるので落ちそうになるアキを改めてよいしょと持ち直すと、
保健室のドアに手をかけた。