愛LOVE…
女の子の口の動きが止まると、今度は直哉が何か話し始めたようだ。
が、次の瞬間……。

――ちょっ、え?そんなまさか。

まだ直哉の口の動きが止まらないうちに、急に女の子の顔が直哉の顔に近づいてきて、これはもしかして

――キ、キスぅ!?

直哉はその場を動こうとしないし、女の子との距離は縮まるばかり。

本当は今すぐに出て行って阻止したかった。
でも、直哉が……

――何であいつ逃げないのよ!

見るに耐えず、あたしの方がその場から逃げ出してしまった。
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