愛LOVE…

フェロモン大王!?直哉

「ふーん。何だ、やっぱり加奈は相原の事好きなんじゃん」

「うぅ……」

「ってか、あんたら当事者以外みんな知ってるけどね」

直哉の事が好きだなんて、あたしは今まで誰にも言わないできた。

自分だけの秘密事だったのに、本当はそうじゃなかったなんて……。

確かに家が隣同士で登下校は一緒だが、別にあたしはそれを変だなんて思った事はない。

多分それは直哉だって同じはずだ。

でなきゃ、今までに彼の方から別々に登下校しようと提案があってもいいはずなのだから。

と言っても別に時間を決めて約束をしているわけではないので、たまたま家を出る時間が一緒になるだけなのだが。

それにプラスして、みんながあたしと直哉の関係を疑っちゃうくらいに、直哉に対する気持ちが無意識にあたしの日頃の態度に出ていたってのもあったかもしれない。

知らぬは当人達ばかり……か。

「でもさ、相原に告白するなんて身の程知らずっていうか、その子勇気あるわね」

さくらのそんな言葉があたしの思考をさえぎった。
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