愛LOVE…
「え?あぁ、まぁ、確かに直哉はカッコイイけど……」

「いや、カッコイイってのもそうだけど、あんたと相原ってウチのクラスだけじゃなくて、校内でも結構有名なカップルって事になってるからさ」

「な!?」

それこそ初耳だった。

クラスだけならまだしも、校内って……、いったいどうしてそんな事になっているのか全く検討もつかない。

あたしは絶句してしまった。

「相原ってカッコイイしスタイルもイイし。それなのに謙遜ってか、それを鼻にかけないトコがまたイイのよね」

――別に奴は謙遜しているわけではない。本気で自分を不細工だと思い込んでいるんだから。

「で、あんたは知らないかもしれないけど、相原ってすでに入学式から目立ってたのよ。タメの子はもちろん、上級生まで目つけてたって話だし」

昔からカッコイイとは思っていたけど、まさかそこまでとは予想だにしなかった。

そういえば、入学当初直哉の下足箱や机の中に手紙が入っている事があったのを思い出した。
< 27 / 66 >

この作品をシェア

pagetop