愛LOVE…
内容は見ていないが、今考えればそれはラブレターだったのかもしれない。

でも、あたしは今時下足箱にラブレターなんて古風な事をする人なんてまさかいないだろうと、気にもしなかった。

その手紙を見ると、直哉はいつも決まって嫌な顔をしていたし、むしろただの嫌がらせか何かかと思っていたくらいだ。

だってそんな事中学時代でもなかったんだから。

「ラブレターなんて書かずに直接直哉に言えばいいのに」

何でみんなそんな事をするのかわからず、あたしは思った事をそう口にしたのだが、さくらの反応はよくなかった。

額に手を当て、あちゃー、などと呟いている。

「あのねぇ、相原には年中あんたがついてるでしょうが。だからみんな直接告白したくてもできないのよ」

今のさくらの発言はちょっと気に障った。

だってあたしを直哉の憑き物みたいに言うんだもん。

ってかあたしって邪魔者だったの!?

全く気づかなかった。
< 28 / 66 >

この作品をシェア

pagetop