愛LOVE…
「ちょっと、いるのはわかってんのよ!」
「げっ!加奈」
「げっ、じゃないわよ。さっきから何度も呼んでんのに。居留守なんて男らしくない」
勢いに任せて喋り出したあたしだが、目の前で座っている直哉が手にヘッドホンを持っている事にようやく気づいた。
「俺ぁ今までこれで音楽聴いてたんだよ。聞こえないの当たり前じゃん。居留守なんて卑怯なまねするかよ!ってかおまえこそ不法侵入で訴えてやる!」
「こんなの今に始まった事じゃないじゃん。訴えられるんなら訴えてみなさいよ、ほら。でも、いったいどこの誰に訴える気?」
「……ぐぅ。いったい誰に訴えればいいんだ!?」
頭を抱えて悩むフリをする直哉に、あたしは危うく当の目的を忘れるところだった。
「げっ!加奈」
「げっ、じゃないわよ。さっきから何度も呼んでんのに。居留守なんて男らしくない」
勢いに任せて喋り出したあたしだが、目の前で座っている直哉が手にヘッドホンを持っている事にようやく気づいた。
「俺ぁ今までこれで音楽聴いてたんだよ。聞こえないの当たり前じゃん。居留守なんて卑怯なまねするかよ!ってかおまえこそ不法侵入で訴えてやる!」
「こんなの今に始まった事じゃないじゃん。訴えられるんなら訴えてみなさいよ、ほら。でも、いったいどこの誰に訴える気?」
「……ぐぅ。いったい誰に訴えればいいんだ!?」
頭を抱えて悩むフリをする直哉に、あたしは危うく当の目的を忘れるところだった。