社長の溺愛
レンタル商品
《もしもし朝倉ですが》
《あー慎、調べ上げたぜ》
どうやら彼女のことをもう調べたらしい
仕事が早くてご苦労
ところで…
《何でプライベート用なんだよ》
別にいつもみたいに仕事用にかけてくればいいものを
《ぁあ…ーーー女の子のことはな…ーーー》
《なんだよ…?早く言え…》
《なるべく、なるべくな…!………内密に話がしたかったんだ》
深刻さを物語るように通話口から空気が伝わる
《内密に…、どういうことだ幸弘…》
幸弘は少しの間押し黙って静かに口を開いた
《彼女は…ーーー》
なんだ?
実は男とか?
大物政治家の血筋とかか?
頭を必死に思考に巡らせていると重苦しい声が聞こえた
《あの子は………、“レンタル商品”だ…ーーー》
…………?
レンタル…商品?
《………?》
幸弘はいつもとは違う、低く静かな声で言葉を続けた