社長の溺愛
いかにもな感じな男はとんでもない威圧感を放っていて、俺も負けずと瞳に力を入れる
お互いに譲らずになんだか睨み合っているようだ
するとその男は視線を外し、少し口元を緩めた
「………藍崎 秋也〔あいざきしゅうや〕だ、協力する」
「………?」
藍崎…秋也…?
いかにもな男に協力されました
「どうゆうことだ…」
幸弘は勝手にクローゼットから俺のスーツを出していて話を聞いていない
この藍崎秋也とかいう男はまともそうだ
「俺は浅倉慎…慎でいい」
知ってるからとでも言いたげな表情をした男は「俺は秋也で」と一様返事をした
「協力って?」
近くにある椅子に促して座るように言うが、首を振って壁に寄りかかる
「女を助けろってそこのバカに言われたんだ」
「翼のことか…」
「あぁ、」
幸弘とどうゆう経緯で知り合ったのかは知らないが、幸弘のことだから信用できるやつにしかこんなこと頼まない
俺は一番気になっていたことを口にした
「一様聞くが、仕事は?」
クスッと口角を上げる秋也は低いけど独特な妖艶を含んだ声で言った
「……ヤクザだ、藍崎組の若頭をやっている」
まぁ、そうだろうな