社長の溺愛



別に俺に対しての好きではないことくらいわかってる

わかってるけども…



少しだけドキッとした自分かいた



「じゃあさ」


「ん…?」


「俺の会社は好き?」


「慎の…会社…?」


「そう、Wingのこと好き?」



翼は同じように考え込むとバッと効果音がつくんじゃないかってくらい勢いよく顔を上げた


じっと俺の瞳を覗きこんで、数回瞬きするとゆっくりと粒やいた


「好き…慎のだから…好き…!」



慎のだから……
しんのだから……
シンノダカラ………


『慎のだから好き』



どうしてこんなに翼は可愛いんだ


きっと今の俺はさっきよりだらしない顔をしていることだろう

そんな俺を見て翼は不思議そうにきょとんとしている


だが、今は顔を直すヒマなどない

気にしちゃいられない



「翼、俺の会社で絵を描いてくれないか?」



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