社長の溺愛



「やってくれるか?」


顔色を伺うように除き込むと、首がもげるんじゃないかってほど俺を見返す


「慎もいる…?」


「あぁ、いるよ」


瞬きをするとじっと俺を見つめる


いくら身長差があっても緊張するな…


言葉にすることが苦手な翼にはゆっくりと時間を与えたいが、俺としては一番緊張する時間でもある


手持ち無沙汰で見つめあってるのもなんか…なぁ?


俺は翼の前髪に手を伸ばしてみた


髪が目にかかりそうだな…休みの日にでも美容院に連れていくか

そう思い横に流してやると、細い指が俺の動く手を止めた


正確には触れた…


「慎……」


「ん…どう…ーーー」




どうした?と答えようと翼の髪から視線を移したとき



俺は羽の生えた天使を見た




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