社長の溺愛



馬鹿にして気が済んだ幸弘はりんごジュースを求めて部屋を後にした



よし、ほんの少しだけ気合いを自分に入れて、膝に乗る翼を見る


「慎…好きって?」


こんなに可愛く質問されるならおれは教師にでもなればよかったかな


「翼…」


「んー?」


「好きだ」


「…………」


「翼が好きだ」


「…………」


「翼は…?」



俺があっさりとドストレートに告白をするとぽかんとして口を開ける彼女



「翼は?俺のこと好きか…?」

今の俺って物凄く女々しいと思う

初めてだから、こんなに好きで好きで大事にしたいと想ったのは



翼はゆっくりと瞬きをする



そして極上の笑みを見せてくれた



「好き、慎のこと好き幸弘くんも好き」




……………は?





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