社長の溺愛



「…ご飯…ここ?」


「あぁ、美味しいから翼も気に入るよ」


「……楽しみ」



小さく微笑む彼女は本当に愛らしい



制服姿でもいいようなとこを選んでよかった



個室じゃなかったらこんな可愛い翼を他人に見せる羽目になっていたところだ




ブー…ブー…



突然聞こえてきたバイブ音



目の前の仔猫は何のことやらと首を傾げている



じゃあ俺のか…



スーツのポケットに手を入れて振動している携帯を開く



電話か、翼といるときになんだよ…



《もしもし、朝倉です》


《俺だ》



ストレートなオレオレ詐欺か?




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