社長の溺愛



秋也の声は信じられないほど優しい声で、あの電話の時なんかと比べものにならないくらいだった



翼は車のなかからさらに恐いものでも出てくるのかと思ったのか



ギュッと俺の腕にしがみつく



そのおかげでダイレクトに伝わってくる胸の感触


まぁ、2週間も会えないから神からのプレゼントだとでも思って堪能しておこうか



「“ユウ”早く来い」


「ん……」



秋也の声に返ってきたのは可愛らしい女の子の声



それに続いて車のなかから出てきたのはなんとも華奢で綺麗な少女だった



「慎、お前がいない間は翼はこいつと一緒だから」



そう言われて、秋也のまえに引き出された彼女



「………中井 優羽〔なかい ゆう〕です」



優羽ちゃんという名らしいが…


なんていうか…




似ている




隣にいる仔猫ちゃんと―――……






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