社長の溺愛
似ているといっても顔とかっていうわけではない
否、背丈や体格などは相違いないが、瓜二つっていうわけでもない
ただ――……
雰囲気が、二人の雰囲気がとても似ている
なにも反応を示さない俺に対して秋也が何かを視線で促す
俺ははっとして彼女に返事をするために腰を屈めた
「朝倉 慎です、この子は――………」
「松谷 翼ちゃん……?」
「……え…なん……」
なんで翼の名前を知っているんだ…
突然のことにフリーズしてしまうと、隣の仔猫ちゃんが答えをだしてくれた
「同じ…学校だと……思う」