社長の溺愛
確信をもって言えないのは、彼女自信が学校のことをまだちゃんと知らないからだろう
「翼ちゃんは…Aクラス…?」
優羽ちゃんが問いかけるが、翼は首を捻って何かを考えている
「あれ…?なっちゃんと話してた…もしかして、同じクラス…?」
二人の謎の会話に俺と秋也はしばし待機することに…
翼と優羽ちゃんはどんどん謎の会話を繰り広げていく
どうにか話が終わった二人はもう仲良くなったのかニコニコしていた
「慎、もう行くから挨拶でもしとけよ」
秋也が妙に優しい声で言うからなんだか気持ち悪いが、素直に応じることにした
今だにうさぎを抱きしめる翼と目線を合わせるように屈む
「翼、なんかあったら直ぐに連絡すること
知らないひとにはついていかないこと
毎日電話するからちゃんと出ること……わかった?」
「うん」
コクンと頷いているが、くりっとした大きな瞳がだんだん濡れてきているのがよくわかる
「それから恐いことあったらちゃんと言うこと
いつでも電話していいから、なっ?」
「うん…」