社長の溺愛



なんて、都合よく進むわけねぇか…



単調な英語は女性の声で、俺はため息を我慢しなるべく笑顔で振り返った



「Yes?I'm Asa……」

(はい?わたしは朝……)



「やっぱり…、慎じゃない!」



単調な英語と打って変わって聞こえた日本語


「久しぶりねぇ~」と付け足された言葉に戸惑う


俺は驚いて瞬時に反応することができなかった



「ちょ…まさか覚えてないの?あれだけ愛し合った仲じゃない」



紛らわしい言い方をしやがってこいつ…



なんでこんなとこで…



「愛し合った記憶なんかない、勝手なことを言うな………、彩加〔あやか〕…」



驚いた…




まさか取引先に









前の彼女がいるなんて……―――







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