社長の溺愛
「はぁ~……」
あからさまなため息を尻目に、さっさと思考回路を熱で苦しんでいるであろう彼女に向ける
「仔猫ちゃん溺愛症候群だな…」
呆れた目をした秘書のは聞かなかったことにしよう
家に帰ったらまずは氷枕だろ…
あとは冷却シートはあったか…?
わからないから途中にでも買っていこう
早く触れて、この手で熱を測ってやりたいのに…
むず痒い距離感にイライラが募る
それと同時に溜まりに溜まった大きな疲労
彼女がいないだけで、俺は相当なストレスを抱えていた
あー……、会いたい、会いたすぎてこの空から飛んで生きたいくらいだ