社長の溺愛
「そうか、来てくれてありがとな?」
微かに頷くのを確認すると、秋也が様子を説明してくれた
熱は今日の朝測ったときには38度まで下がったらしいが、徐々に上がっているように感じる
「早く帰って看病してやれ」
手短に話した秋也がそう言った
そうだな…いつまでもこんな状態だと辛いだろう
素直に厚意に甘えることにした
こんなに辛そうなんだから早く連れて帰らなくちゃな…
「わかった、ありがとな秋也」
「……早く行け」
それからいつの間にかどこかに行っていた幸弘が戻ってきた
「タクシー止めといたから、…翼ちゃん久しぶり~」
2週間ぶりに見た幸弘のだらけた顔
「幸弘くん……おかえりなさい…」
「うん、ただいま。もうバイバイだからお大事にね」
「ん………」