社長の溺愛



「学校は今休みだろ?」


「うん、夏休み……」



いいなぁ…夏休みか


俺も学生だったらな…なんて思ったらキリがない


そろそろ仕事しないと



「よし、じゃあ仕事しような」


「はぁーい」



ストンと翼を下ろして、ソファーに促す


ちゃんと鉛筆を握ったのを確認して、一度髪にキスを落とす



「なんかあったら幸弘呼べよ」


「うん」



コツコツと大理石を踏むと、なんだか気分が弾む


さっきの死んだような空気とは全く違った、太陽のなかのような明るい雰囲気になっている




< 319 / 413 >

この作品をシェア

pagetop