社長の溺愛



頼られてない不甲斐なさで気分はさらに沈んでいく


とりあえず翼の様子が気になる……



「幸弘、会議は何時からだ?」


「……行くのか?」


「当たり前だろ、今ひとりなら尚更だ」



ジャケットを手に取り、既に行く方向で話を進める


フッと息を吐き出した幸弘は笑みを浮かべる


「そういうと思ってた」


車回すから、と幸弘は立ち上がって先に出た


俺もそのあとに続くいて外に出た


と、ロビーに出たとき


「社長?あと30分ほどで会議ですけど…」



最近、嫌というほどよく耳にする声が俺の歩みに停止を呼び掛ける



「翼が熱をだしたんだ、会議までには帰るよ」


「そうですか……ならあたしも行きます」


「…………は…」



何を言い出すんだよこいつは…



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