社長の溺愛
彩加はまるで当然という顔で事を進めようとする
「翼ちゃんの為です、熱を出してるならなにかと女性の手が必要でしょう?」
「………いや…」
以前に翼が熱を出した時は俺が世話をしたが……
まぁ服を着替えさせたりは確かに女性が必要だったかもしれないが、なんだか腑に落ちない
「必要ないよ」
とりあえず早く翼の元に急ぎたい俺は早急にこの話を切り上げたい
それでも彩加は食い下がる
「社長は必要なくても、翼ちゃんは違うかもしれませんよ」
なんというか…怠いな…
それに加えて面倒くさい
半ば諦め気味でため息を小さく溢した
「……わかった、矢島さんも来てくれ」
「はい」