社長の溺愛



「すぐに帰るの?どうせならゆっくりしてったらどうですか?」


今度は俺に問いかける


俺としてはせっかくの休みなのだから、翼と二人でゆっくりしたい


もちろんここで過ごしたって、東京に帰ったって彼女と過ごせるならどこでもいい


「翼はどうしたい?」


基本的に俺の答えは翼の答えになる


小さくう~ん…と声を漏らすと数秒の間を開けて


「慎と……いたい…けど、ここも…好き」


どうすればいい?と可愛くたずねてくるので、にこりと笑みを返す


「じゃあ…しばらくこっちに残っります、後程また挨拶に来ます」


そう言えば彼女から「そっか…そうすれば…」なんて声が聞こえる


そして嬉しそうに笑った



あぁ、本当に可愛い


今すぐにでも抱き締めたい気持ちをなんとか抑えて葛城さんに顔を向ける



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