社長の溺愛
「翼からは何か聞きましたか…?」
まぁ、聞いても聞かなくてもだいたいのことはわかるだろうが、ちゃんとお礼を言わなければすっきりしない
「聞きましたよ、南月からだけど」
「南月から?……そう言えば二人って…知り合いかなにかですか?」
気になっていたことを声にすれば「あれ、言ってなかったっすか」なんて軽さがにじみ出た音が耳に響く
その音の持ち主、南月は首を傾げて
「俺の叔父さん、とーさんの弟ってとこです」
「―――……ああ、だからか」
「何すか」
「葛城さんって南月と似てますね」
誰かに似てると思ったら、そうゆうことか、叔父なら似てるはずだ
「よく見てますね、そのくらい翼ちゃんも見ててあげればよかったんですけどね」
いきなり痛いところをついてくる葛城さん
何を考えてるのかわからないとこもそっくりだな
しかしでるのは苦笑い、仕方ないだろう、俺が悪いのだから反応に困ってしまう