社長の溺愛



半ば成り行き任せというか、衝動的に動いているが、まぁいいとしよう



緊張しているのか、それとも急に怖くなったのか、彼女の瞳には戸惑いの色がうかがえる



順序は違えど愛していることにかわりない、もちろん今すぐミクロンほどしかない理性をさっさと捨て去りたいが


こんなに無知で愛らしい彼女を不安にさせたままなんて、きっと抱いたあとに後悔が残る


無理強いではないが、酷く罪悪感にさいなまれそうだ



「翼、嫌なら嫌って今すぐ言いな?じゃないと止められない」


「…………痛い…?」


「……たぶん」


女じゃないから何とも言えないけどな


「ゆっくり……して…」


「いいんだな?」


「うん」



何度目ともなる確認


「………不安か?」


「ちょっと……痛いのが…」



避けては通れない道だからな、女性は不安に思って当然だ



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