社長の溺愛



「うん、俺も書くよ!」



翼はちらっと俺を見ると段ボールの中から服を出し始めた


幸弘は翼を見ながらずーっとにこにこしていて、思わず


「仕事しろよ、幸弘」


と言った


「なんだぁ?男の嫉妬ほど見苦し「黙れ」


立ち上がって抗議しようとするバカを制止して、翼を横目に気にしつつもパソコンを起動させた



服を見ながら首を傾げて何やら考えている翼を見ていると、俺も頑張らなくてはと思うせいか作業能率が上がる


翼はいるだけで俺を手伝ってくれるらしい





コンコンッ…ーーー





誰も話さずに作業に集中してたとき、なんとも空気を読まないノック音がした


「社長、お飲み物をお持ちしました」


「あ~、入って入ってぇ~」



どうやら備え付けのボタンを押して呼んだらしい

俺の変わりに幸弘が返事をした


「失礼します」


パッと顔を上げると小柄な青年がいる

幸弘の下についてる秘書の研修生だ


規則正しく歩いていた青年は幸弘を見ると一端頭を下げる


そして再び歩こうとして






止まった









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