社長の溺愛



それだけ疲れ果てていて、安心する場所がなかったんだ



「んんっ…」



パサ…



ソファーからタオルケットが滑り落ちている


翼が寝返りをうったようだ



チェアから立ち上がってソファーに駆け寄ると、うっすらと目を開けた翼と目があった



「起きたのか?」


「ん、寝た…」


起きたのかという返事に寝たって…まぁ可愛いからいいけど



「そうだ翼、幸弘からプレゼントがあるよ」


「………贈り物…?」



訳したのね、英語が好きなのか…?



「その箱見てみな」


「箱……?」



可愛いらしく首を傾げた翼の前に段ボールをもってくる


溢れんばかりの大量のお菓子



「……幸弘くんが…?」


興味津々に中身を覗き、ひとつ棒つきアメを手にとって疑問を浮かべる



「あぁ、まだ仕事してるから食べてていいぞ」


「ん…」



ペリペリ…


器用にアメについているシートを剥がすと、それをじっと見つめて


俺の口にちょんと当てた




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