隣の。


踏切を待つ間に沢田君に電話をしようとケータイを開く

『へ……!?なにこれ!』


そこには


着信履歴43件


全部、沢田君


沢田君はメールが嫌いなんだ



早く帰らないと


とりあえず電話…




プルルル
プルルル
プルルル…ガチャ


『…沙織?』


良かった…出た



『沢田君、ごめんね 今から帰るからっ』


『………』


『沢田君?』


電車がくる



『沢田君?』


ガタンゴトン

『沙織、……て』


聞こえない


『ごめん、何?』


方耳だけ閉ざすと

もう一度沢田君が静かに言った



そして私は言葉を失う














『沙織、帰ったら覚悟してて』







< 18 / 37 >

この作品をシェア

pagetop